特発性正常圧水頭症による歩行障害、認知症、尿トラブルにお悩みの方へ。
当院では、低侵襲なシャント手術により症状の改善が期待できます。わかりやすく説明し、患者様の状態に応じた最適な治療を提供しています。
特に、認知症による精神活動の低下や尿失禁など、周辺症状にも注目し、手術による改善を目指します。
手術時間は30分程度、入院期間はリハビリテーションを含めて約1週間となっております。診断が難しい場合や症状が進行した場合でも、お気軽にご相談ください。世間一般ではまだまだ知られていない病気ですが、当院では経験と技術をもって対応しています。
当院では、ご高齢の患者様でも安心して手術を受けていただけるよう、最新の技術を駆使し、低侵襲なシャント手術を行っています。
患者様の健康と安全を最優先に考え、脳を触らずに腰部と腹部を切開する手術を優先的に行うことで、手術の負担やリスクを最小限に抑え、よりスムーズかつ安全な手術を実現しています。
患者様のご希望や状態に合わせ、丁寧にカウンセリングを行い、最適な手術方法を提案しています。
→ 手術方法について@ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31860824/
→ 手術方法についてA https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33248308/
→ 手術の動画 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35007266/
iNPHにおいては、シャント手術によって歩行障害の改善が期待でき、生活の質が飛躍的に向上する可能性があります。また、一般的には治癒が困難とされている認知症についても、iNPHが原因である場合には手術によって改善することができることがあります。
当院では、30分程度の短時間で行えるシャント手術を行っており、入院期間はリハビリテーションを含めて約1週間程度です。患者様の健康と安全を最優先に考え、専門の医師・スタッフが手厚いサポートを行います。iNPHにお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。
→ 手術前、歩行障害を認めます https://youtu.be/qhM4-a2ROgw
→ 手術後、歩行が改善しました https://youtu.be/rmVgdET8wWE
診断が難しい患者様、症状が進行した患者様も対応しております。わかりやすく説明します。お気軽にご相談ください。
iNPHは、あまり知られていない病気で、65歳以上の人を中心に歩行障害、認知症、頻尿症状を引き起こします。頭蓋内圧は正常ですが、特定の症状が現れる珍しい病気です。適切な治療が行われていない場合があるので、当院ではiNPHの専門医が診断・治療を行っています。症状に悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
→ 特発性正常圧水頭症については、こちらも参照ください https://inph.jp/
■iNPHの3徴候
iNPHの三大症状は歩行障害、認知症、尿失禁であり、その中でも最も特徴的で改善が期待できるのは歩行障害です。歩幅の減少、足の挙上低下、開脚歩行が特徴で、病気初期から現れます。Parkinson病による歩行障害と似たような歩行になります。当院では、iNPHに特化したシャント手術により、歩行障害の改善を目指しています。
70歳代の方が自宅内で転倒して救急搬送されましたが、CT画像から脳出血などはなく大事には至りませんでした。しかし、2か月後に再び転倒し、特発性正常圧水頭症と診断されました。
認知症は前頭葉皮質型の障害を示し、思考緩慢や注意障害などを引き起こします。患者さんは無為や無関心となり、行動が緩慢、あるいは自発性が低下し、ぼんやりとした状態が多くなります。
認知症を気にして受診された80歳代の方のCT画像です。特発性正常圧水頭症による認知症が疑われ、シャント手術で症状が改善しました。
正常圧水頭症における尿失禁は、歩行障害や認知症と比較して出現頻度は低く、通常は尿失禁の他に頻尿も伴います。しかし、排尿障害のみをきたす場合もあるため、他の徴候と併せて診断する必要があります。また、尿失禁が出現すると、本人や家族のQOL低下につながることがあるため、早期発見・治療が重要です。
■iNPHの検査について
iNPHは、脳の異常を調べるためにCTやMRIなどの検査で診断されます。この病気では、脳の中の「脳室」と呼ばれる部分が通常より広がっているため、専用の計測方法を使って拡大の程度を評価します。この計測では、Evans indexという指標を使い、0.3以上の場合に脳室が拡大していると判断されます。iNPHの診療ガイドラインでも、この脳室の拡大が診断に必要な重要な情報として記載されています。
特発性正常圧水頭症(iNPH)のMRI画像とEvans index |
特発性正常圧水頭症(iNPH)のMRI画像(冠状断) |
|
|
MRI画像を用いてa, bを計測し、Evans index(a/b)を計測します。 |
脳のシワ(脳溝)が、上方と下方で異なります。 |
iNPHの診断には、タップテストが非常に有効な検査です。これは、脳脊髄液を採取することで、症状改善の程度を評価し、シャント手術の適応を確認するために行われます。細い針を使って採取するため、痛みはほとんどなく、安全性も高いとされています。タップテストの結果は、シャント手術の成功率を予測するうえでも非常に重要な情報となります。iNPH疑いのある方は、タップテストを受けてみることをおすすめします。
■低侵襲シャント手術とは?
iNPHの治療には、適切な手術が不可欠です。当院では、より低侵襲で効果的な手術として、腰部と腹部を切開するLPシャント術を推奨しています。この手術は、VPシャント術と比較して、脳に直接穿刺する必要がなく、全身麻酔が必要なく、通常30分程度で完了します。手術直後から患者様とのコミュニケーションも取ることができます。
タップテストによってiNPHが疑われた方は、早期の手術が症状の改善につながります。VPシャント術とLPシャント術の有効性については、多くの研究が報告されており、LPシャント術は、長期的な治療成績も良好であることが示されています。当院では、豊富な経験を持つ専門家チームによる最新の手術技術と、適切なアフターケアにより、患者様のQOL向上に貢献しています。
→ エキスパートに学ぶ新LPシャント入門
https://publish.m-review.co.jp/book/detail/978-4-7792-2672-4
第W章 D 側腹部アプローチ/後藤幸大
■担当医からのメッセージ
大切な人の健康について、何か気になる症状や不調がある場合、早期の診断と治療が必要です。高齢になると、歩行障害や認知症、排尿トラブルが起こることがありますが、これらの症状を軽く考えていると、本来は改善可能な病気も見逃してしまうかもしれません。
特発性正常圧水頭症(iNPH)は、徐々に進行していく病気で、早期発見が大切です。もし、iNPHを疑う症状がある場合、タップテストなどの検査を受けることをお勧めします。適切な診断が行われた後、シャント手術を行うことで、歩行障害や認知症、排尿トラブルが改善する可能性があります。生活の質を改善するためにも、早めの診断と治療を心がけましょう。